表紙のことば


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毎年3月、もくれんの季節に
展覧会をひらいていたことがありました。

いまでも「展覧会楽しみにしています」と
声をかけてくださる方が。
うれしいばかりです。

展示はいつもシルクスクリーン(版画の一種、愛称シルク)で
制作したイラストでした。

シルクでの制作は今お休みしてるのですが
このweb site のtopページをギャラリーに見立てて
イラストを描こうと思いたちました。

「季節のスイッチ」という展覧会で
絵に短い文章を添えて展示したとき、
「本にしてほしい。友だちにプレゼントしたい」
と言ってくださった方もありました。

小さな本を作るような心持ちで
絵と文章をお届けしたいと思います。

季節ごとに、ゆっくりと絵が入れ替わります。
どうぞ、ときどき眺めにいらしてください。


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春の電車

 電車に乗っていると
 スマートフォンを手にして過ごしている人がほとんど、
 そんな光景も珍しくなくなってきた。

 電車の中で本を読んでいる人を見かけると
 なつかしい風景に感じることさえあります。
 着物を着ている人を見かけたとき
 アンティーク(古風)な気持ちになるように。
 本も着物も、いまも流通しているものなのに。

 いっそ着物で本を読んでいる人がいたら
 とどまるところなしに古風に感じるかというと、
 けしてそんなことは。
 和服でも、洋服でも、紙の本でも、スマートフォンでも、
 佇まいを感じさせてくれるものはどれも、今があって素敵。

 春の電車。
 もくれん柄の着物きて、お茶のお稽古にでも行くのかな。
 何を読んでいるのかはブックカバーがかかっているので謎です。
 (かくいう私は目が疲れるので、かさばるけど今のところ紙の本派です)