犬
ポストスクリプト


  編集後記のようなものです


 


2011年12月30日 fri.
今年最後の「もくれん」です。
2011年も見にきてくださったみなさま、
ありがとうございました。

ココロはいつも、めざせ、ほぼ毎日更新!
なのですが、なんということでしょう。

「イチローは視力が悪くなるのでインターネットはしないらしい」
という話を最近聞いて、
本当かどうかは定かでないけれど、
プロ中のプロと呼びたい
徹底した自己管理ぶりを思うと、
まことしやかにうなずきたくなります。

ツイッターやフェイスブックのご時世に
どちらにも手をつけていないのは
ガラパゴス化してる気がしないでもないのですが、
今は、ネットにかける時間をほかに充てた方がよい時期。
と、自分の中の方位磁石がそう指してるのです。

しかし、「今日、石原都知事の街頭演説に出くわした。
さほどオーラは感じなかった」とか、
「銀行の行列待ちで振り返ると
 アヒルのお散歩をしている人がいた。
 みんなでなごんだ。アフラックみたいだった」とか、
こんな小ネタはツイッターの方が気軽に書けそうだぁ。

ここにやってくるときはいつも、
自分にとってはお茶の時間を過ごすときのよう。
大好きな時間でもあります。
便りがあるのも、ないのも、元気な証拠ということで、
またお好きなときにノックしていただけたら嬉しいです。
お待ちしております。

2012年もよろしくお願いします。
あたたかくして、
どうぞよいお年をお迎えください。




2011年12月29日 thu.
空気の冴えた冬晴れの
いつもより静かな東京で年末年始を過ごすのが
毎年楽しみなのですが、
こちらでやっておきたいこともたくさんあるのですが、
今年は兵庫の実家で迎えることに。

卒業してン十年ぶり記念の
高校の同窓会があるのです。

ふだん連絡をとりあっている友人とは
また会える安心感がどこかに。
でも、そうでない人たちとは
もしかしたら一生会うことがないかも?
なんて大げさに聞こえるかもしれませんが、
ちょっとマジです。

ところで、高校時代の同級生の男の子
(今やコではないが)
某外国為替の取引業者につとめていて
よくニュースにも
(取引風景の映像で) 映っていると
同級生の友人が何年か前に教えてくれた。

その後、気をつけて見ていると、
あっ。
夜の食事どきのNHKニュースで
彼らしき人をたびたび見かけます。
お、現役トレーダー。

ある意味、全国的な有名人。
同窓会でナマの彼を見ることはできるでしょうか。
2日だと取引が早くも始まっているので
出席は無理かしら?

ともあれ、いろんな人にわんさか会える機会、
面白そうです。




2011年12月26日 mon.
押しつまってきましたね、わっせわっせ。
そんな押しつまる前のこと、12月10日、
お話作家・杉山亮さんの「冬のものがたりライブ
(昼の部)」へ。
(新宿明治安田生命ホールにて)

杉山さんは数年前から夏の間、
小淵沢にあるご自宅で
ものがたりライブを開かれています。
会社時代、お仕事でご一緒させていただいた縁もあって、
ほぼ毎年
、遊びに出かけています。

子どもがいたり、
おばあちゃんが一緒のときもあったり、
その日集まったゆきずりの人たちと
一緒にお話を聞くのです。

大人だけで楽しむ落語の会でもなく、
子どもだけで楽しむお話会でもなく、
大人も子どもも一緒にお話を楽しむ時間と空間、
そんな世界
(ひとつの文化かも)をつくっていきたい。
そんな杉山さんの考えをさらに形にしたライブ。

杉山さんはほんとに身ひとつで舞台にあらわれて
お話を始めていく。
お話だけのライヴってどんな感じなんだろう。
そう思っていたのだけど、
これが楽しかった。

笑ったり、しみじみしたり、推理ものもあれば、
一緒に声を出して身体を動かす時間もあったり、
ゲスト・井崎哲也さんの手と身体でお話を表現する
サインマイムのコーナーがあったり、
ちょっと寄席のよう。
最後のライブ感覚たっぷりの「動物競馬」という演目では
リラックスして笑った笑った。

昼の部はお客さんに子どもも多く、
しかも楽しみがり方を知っている子たちで、
笑い声や、お話にリアクションする声があちこちで聞こえて
それがとてもよかった。

子どもも大人も一緒にお話を楽しめる
こんな世界があったんだ。
と、杉山さんが積み重ねてこられてきたお仕事を
見届けることができたのも刺激的でした。

夏の、車座になって聴くお話もいいけれど、
きちんとしたホールで椅子にすわって
たくさんの人と一緒にゆっくりとお話を楽しむのも
いいものだなぁと思った。
会場が駅からほど近く、
あたたかみのある雰囲気だったことが
またよかったのでした。

クリスマス前の
あわただしくなるちょっと手前の頃、
楽しみごとに出かける……
そんな設定もまたよいものだなぁと思ったのでした。



2011年12月19日 mon.
12月の上旬はライブものが重なりました。
まず5日、第三舞台の解散公演「深呼吸する惑星」へ。

第三舞台を初めて見たのは
まだ当日券でふらりと立ち寄れた頃でした。
その夜、「身体ごとどこかに持っていかれる」ライブ感を
強烈に味わう。
その時期、第三舞台は一番好きなものになって、
1991年のロンドン公演も
旅行のスケジュールを合わせて見に出かけました。

ところがその後、ぱったりチケットがとれなくなった。
「第三舞台のことを本当に好きな15本の指に入る人間」と
なんでだか大ざっぱに自分のことをそう思っていたので、
そういう人間が見られないというのはどういうことだ。
いまは見るタイミングじゃないということかもしれない。
と、それ以降、一切見ていませんでした。

後になって、第三舞台の演出家・鴻上尚史さんが
その頃、すがりつくように舞台を見にくるお客さんが増えた……
といった意味のことをエッセイに書いていた。
私の好きになり方は
これでよかったんだと思いました。

その後、10年間の活動を封印すると鴻上さんが宣言。
今年の夏、その10年後って、いつだったかな?
と、ふと思い出す。
ちょうど今年がその年だった。

そして9月、第三舞台の解散が発表された。
新聞に解散の記事が載るなんて、
ビートルズみたい。

舞台を見ていなかった時間も、
解散公演を見ていたときも、
私は私のことをやっていこう。
変わらずそう思った。

おもしろいことは人から与えられるのを待つより
自分でつくるのが一番。
鴻上さんはそう教えてくれた一人という気がします。

「舞台は役者を見にいくもの」
これも鴻上さんから教えてもらった大好きな言葉ですが、
この日みた、長野里美さんが
いっそう美しくなられていたこと、
言葉、発声の美しさもこころに残り、素敵でした。




2011年12月8日 thu.
今週は胃と大腸の内視鏡の定期検査を。
はぁ〜、ひさしぶりに
経口腸管洗浄剤という名の下剤を口にしました。
もう十分です。
見ると、味の素製でした。
味はついていませんでしたが。

検査のあと、ダメージを心配していたけれど、
痛みの緩和を掲げているクリニックなので、
そのあと、無事、お仕事も支障なくできました。
とはいえ、体内を管
(異物)がぬぬぬと入ったわけですから、
今週はちょっとおとなしくしていようと思います。

おかげさまで結果は良好。
2年前に検査したとき
「胃はとてもキレイです」と言われ安心していたのに
今年に入って胃もたれが増加。
不審を抱いていたのですが、
今回も「胃はとてもキレイです」。

ほっ。
「顔がキレイです」と言われるのに匹敵する嬉しさ。
(大腸はどうなの〜?)

つやつや粘膜のキープを願って
ゆっくりと咀嚼する食事どき




2011年12月2日 fri.
仕事机があるのはフローリングの部屋。
昨年、気をつけてたつもりが
足指のシモヤケにさいなまれ、
「今年こそは〜」
と、ダウンの入ったルームシューズを買ったりして
防戦態勢です。

そしてもうひとつ。
以前、お世話になっていた制作会社に
打ち合わせにお伺いした際、
ウォームイージーパンツを着用して
お仕事されていた方が。

あれはいい。あれは暖かそう。
と、今年、室内
(仕事着)用として購入。

今日、ここいらでは一番の冷え込み。
そのあったかパンツに足を通してみました。

おわ。新感触。
心もとないくらい軽くて、暖かい。
まるで天使の羽根に包まれてるよう。
ぽわ〜。
これはいい。これは暖かい。

トレーニングかっつぅ出で立ちですが、
この冬、もう手放せないと思います。
みなさまもどうぞ暖かくしてお過ごしくださいね。




2011年11月28日 mon.
先週の木曜日、吉祥寺にある本屋さん、百年さんへ。
(お店の一部をギャラリーとしても開放されています)

2年前、さいとうかこみさんの展示を見に訪れて、
面白そう。と、こころに残っていたお店。
「百年」という名前からして
なんだかロックを感じます。


いま我が家に到来している片づけのビッグウェ〜ブ。
本棚を再度見直したところ、
デザインや美術、写真、建築関係のものがごっそり。
ずっと気に入っていたものだけど、
切り替えスイッチ入りました。

せっかくなので、このジャンルを取り扱っている
古本屋さんに見ていただけたら、と
車に本を積み込んで、百年さんへ 。

スタッフのみなさんが感じよく、
いただいたスタンプカードがまた
さりげなく愛らしく、
ファンになりました。

買い取りが終わったあと、
「たくさんお持ちいただいてありがとうございました」
と、言葉かけていただいた。
それがマニュアル通りというのではない感じで、
ここでお世話になってよかったと
ほわっとした気持ちに。
しかも、買取り額が二束三文的でなく。

少し前、ご近所の大手チェーン店に
整理した本を持ち込んだところ、
本の内容ではなく、
マニュアルに沿って発行年で査定されるところなので、
ハラ〜。という結果に。
(このマニュアル、これはこれで素晴らしいシステムと思う)

当然の結果とはいえ、 何でしょう。
わたしの
(かつて)可愛がってた本が〜。
という、この敗北感のような。
売り込みをして、素っ気ないお返事をいただいたときのような
(笑)

このあと、百年の店長さんのブログを見てみたら、
「ありがたいことに連日買取が多い。
 これで思い切った棚の入替えができる。
 引き続き買取り大歓迎中です」
と書かれていた。
少しでもお役に立てたらいいな〜と思っていたので、
嬉しくなる。



2011年11月24日 thu.
デザイン学校で彫塑を教わった
岩野亮介先生の展覧会へ。

それまで美術の勉強はしたことがなく、
長い会社生活を経て入ったデザイン学校。
彫塑とデッサンの授業を初めて受けて、
長沢節さんの「デッサンは彫刻である」
という言葉を体感した。
同時に「彫刻はデッサンである」ということも。

そのことを思い起こされるような
肖像のレリーフや水彩画。

ギャラリーに入ろうとしたとき、
あ、中に人がいる。
と思ってよく見たら、
パフュームの3人をモデルにした、
先生の作品だった。

そうとはわかっていても、
人の気配に、あ。
と、何度も驚いてしまうのだった。

この3人は半立体で、
横から見るとなんとも不思議な感覚。
いつまででも眺めていてしまいそう。

「もくれん」を見てくださってる方はもとより
桑沢のご学友のみなさま、
岩野先生と先生の作品に会いに、
ぜひとも平八ギャラリー


平八ギャラリーは
先生のご自宅を改装されてつくられたスペース。
エントランスも中も気持ちのよい空間で、
さりげないセンスのよさを随所に感じます。

こんど展覧会を開くならここで。
と、
(勝手に)決めてる場所があったのですが、
こちらのギャラリーも魅力的。
しかも、車だと、うちからも近い。
道路付けもよく、搬入もしやすそう。
揺れました。

そして展示を見たあと、吉祥寺へ。
           
(つづく)


2011年11月18日 fri.
おととい、目白にあるロシア雑貨のお店、
マリンカさんへ。

先週、イラスト用の資料をさがしに出かけた
阿佐ヶ谷のパルクさんがなかなかに味わい深かった。

ヨーロッパや北欧、アジア
(の雑貨)が好き!
という人の雰囲気は何となくわかるのだけど、
ロシア好きの人にはあまり出会ったことがないかも?
どんな感じなんだろう。
と、なんだか気になってきました。
しかも、お店を開くというのは
覚悟のいることだと思うのです。

そこで、ロシアの空気にもう少し触れてみたいと
出かけたのでした 。

マリンカさんは目白の住宅街の中にありました。
扉をあけて、おうちに招かれるように
靴をぬいでお店へ。

ここにもまた様々なマトリョーシカが。
なかでも、50年前につくられたという
非売品のこのコたちに目がくぎづけ。

マトリョーシカ

 
店主さんのご了承を得て、パチリ。
 あっさりした東洋系の面立ちに魅かれたのか?
 マトの中でもこけし的。
 さりげない模様も愛らしい〜。

仕事でロシアを行き来していた店主さんは
「日本にロシアのことを紹介したい」という気持ちで
お店を始められたのだそう。

お店ではマトリョーシカが一番人気で
マトの占める面積が大きくなってしまったけれど、
ほかにも知られていない
(お伝えしたい)文化、
陶器や工芸品があるんですよ。
と、いろんな話を聞かせてくださった。

ベレスタという白樺を使った細工ものは
ロシアの家庭にはポピュラーなものなのだそうです。
うす茶色のクッキーのようで
愛らしかったです。


それにしても私は
その人がどうしてその仕事を始めたのか
という話を聞くのがものすごく好きだ。
ここでもまたスピリット感じる
楽しい時間をいただいた。



2011年11月16日 wed.
毎年、楽しみに訪れている世界のブックデザイン展へ。
(印刷博物館、2月19日まで)

オットー・ノイラートとアイソタイプをつくった
ゲルト・アルンツの作品集、
Gerd Arntz. Graphic Designer』がよかった。

ゲルト・アルンツ

世界で最も美しい本 2011の
銅賞を受賞した本

オランダで出版されたもの

何が描かれているか一目でわかる
シンプルなアイコン。
だけど、たとえば女性だったら、
女性のしなやかさもそっと伝わってくるような
イラストレーションの世界を感じて
眺め入る。

近頃はネットのおかげで、
この展示を見て「ほしい!」と思った本を
自分でも手軽に入手できるので嬉しい。
昨年も、Amazon で『Seasons』を購入した。

今日も帰ってから検索したところ、
この本が入手できることを確認して、
よしっ。
と、なる。

ところで、展示を見たあと、目白へ。

            
(つづく)



2011年11月10日 thu.
野の花 司
(ののはな・つかさ)でひらかれている
高倉瑤子さんの「野の花 版画展」へ。

展示されていた作品もですが、
そっと置かれていたクロッキー帖。
モデルの植物の構造の覚え書きも書かれていたり、
高倉さんがお花と向き合っている時間が
伝わってくるような線画がまた素敵だった。

そのあと本郷へ。
ヴァリエテ本六でひらかれている
梶野沙羅さんの「雨の国」へ。
静かだけれど、豊かな世界を感じる。

ところで、沙羅さんからいただいたDMの
手描きの宛名が力強く、
いつも展示にはお伺いしてるのだけど、
「行かなくては」
と、その筆致にも誘われた。
大事なことだと思った。

久しぶりの東大前。
森のような店内の喫茶店や定食屋さんがあって楽しそう。
通りの石畳は
ヒール
(そうは言ってもローヒール)の靴では
少し歩きづらく、
舗装されている道路に慣れすぎてるんだなと気づいた。

そして、イラストの資料をもとめて
阿佐ヶ谷のロシア雑貨のお店、パルクへ。
初めてに近い世界、楽しかったです。

パルク

店主の方とお話していて、
ハッとすることを教えていただいた。
それはイラストを描くときにも通じることだと思った。
その話はまたいつか
イラストのお披露目のとき、ご一緒に。




2011年11月4日 fri.
ほとんどテレビは見なくなったのだけど
実家に帰ったとき
家族と一緒にNHKの朝ドラ
カーネーション」を見た。

ファッションデザイナーのコシノ3姉妹、
ヒロコさん、ジュンコさん、ミチコさんの
お母さんがモデルのお話。

主役の尾野真千子さんがお若いのに演技が達者で、
見ていて楽しいこと、可愛らしいこと。
藤山直美さんのときのよう、
生地の魅力を感じてしまう。

まだ百貨店の店員さんの制服が着物だった昭和のはじめ頃、
洋服の制服を売り込みに行く主人公。
デザイン画を持っていって断られ、
次には新しいデザイン画を描いて、
実際に仕立てて自分で着ていって採用された……
というお話もとても面白かった。

たいていドラマの食卓のシーンでは
カメラの正面に
うしろ向きに座っている人はいない
不自然な配置になっているけれど、
このドラマでは食卓を家族がグルッと囲んでいて
うしろ頭もちゃんと映ってる。
こんなちょっとしたところもいいな〜と思う。




2011年11月3日 thu.
先週末から今週にかけて
兵庫の実家に帰ってきました。
今回は久しぶりに夫と二人で。

母に負担がかからぬよう
まず先発隊として帰って、
私はせっせとお掃除。

片づいてるのが好きな母なのに
猛者ぞろいでままならない我が家。
そこで帰るたび、切り込み隊長となって、
バッサバッサとお片づけ。
束の間のスッキリ感を母にプレゼント。

きれいになったところで、夫が到着。
父も母も満面の笑みで迎えてくれる。
この光景はいつ見ても、ビューティホー。

お互い身体に心配の出てくるお年頃。
こうしてそろって顔を合わせることができるという
ただなんていうこともないことが
じんわりしあわせ。
このまま時間が止まってくれればいいのに。
と、乙女ごちる。
ふっ。



2011年10月27日 thu.
先月、片づけ特集の『クロワッサン』
買ってきた夫が
「衝撃的だった……」
と言う。

クロワッサン814 9月24日発売の
No.814でございます

ただならぬ様子に
「なになに!?」と聞いてみると、
それはシンプルな暮らしを提唱している
ドミニック・ローホー
さんのお部屋
(in パリ)の紹介記事。

そのお部屋というのが
12㎡のアパートメントの屋根裏部屋。
この面積にまずびっくり。
以前、私が暮らしてた部屋の半分だし。
しかも、所持品がおそろしく少ない。
本も洋服も食器も驚くほど少ない。
無駄なものがない。
しかし、暮らしの佇まいというか、雰囲気がある。
居心地もいたく良いとのこと。

ドミニックさんの本に限らず、
片付けやシンプルな暮らしに関する本は
ほとんど読んだことないのですけど。
なぜならば(にゃらば)
もう適度に出来てるので。
片付けは苦になりません。
ものも捨てられます。
でも、大切なものは置いてあります。

それにしても、
今まで見た片付けを提唱しているどの人より
ほんとうにシンプル。
「シンプル」についての本を出す説得力ありありです。
むしろ、この部屋のことを本にしてほしい。

で、まだまだ行けるはずっ。
が、合い言葉で、
我が家ではものの整理に拍車が。
わたくしにとっても今年一番の
衝撃的な雑誌記事となりました。



2011年10月21日 fri.
いつもお世話になっている
アートディレクター
(デザイナー)さんから
「イラストのシンプルさが持ち味ではあるけれど、
 洋服の形や柄に少しバリエーションを加えてみては?」
とアドバイスをいただいた。

シンプルな体質のうえに
流行に左右されないものを……と
あえてシンプルにしていたところもあったので、
バリエーション増えると、きっと楽しいです。
アドバイスに感謝です。

そこで、ふだん買わないタイプの
ファッション誌
資料用に買ってきたのだが、
「彼氏ができる服」「結婚できる服」特集があったりして、
けっこう、おかしい。

『稼ぐ人はなぜ、長財布を使うのか?』みたいで。
お金持ちの人に長財布を使っている人は多い
(かもしれない)が、
長財布使ってるからお金持ちになれるというわけではない、
みたいな感じで。

お洋服がたくさん載ってるものを求めて買ったのだが、
誌面の9割が洋服。
あれ? 暮らしの豊かさとか、そういうのは?
と、そこにも新鮮なオドロキ。

食女子の覇気を感じました。 シャーッ。



2011年10月20日 thu.
フィリップ・ワイズベッカー展を見たあと、 自由が丘へ。
手帳やお菓子を買う用事もあったのですが、
いちばんのおめあては
カタカナという雑貨屋さん。

カタカナ 赤と紺の
カスタネットカラーが目印

「日本のカッコイイを集めたお土産屋さん」
という看板
(キャッチコピー)にいつわりなし。
友人へのおみやげに
サラッと渡したくなるようなものがいくつも。

柔道着の素材で作られたカバンも気になりました。
ただいま開催中の「富士山フェア」も
楽しかったですよ。

前を向いてるスカッと明るい感じが
なんとも気持ちのよいお店でした。




2011年10月10日 
mon.
スティーブ・ジョブズが
2005年にスタンフォード大学の卒業式で行なったスピーチ
人から教えていただいたのですが、
とてもよかったのでお知らせします。
(日本語の字幕付きで見ることができます)

ヒリヒリとし
、(痛いという意味ではなくて)
そして勇気づけられる。

夏に、『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン』を読んだときも、
勇気づけられた。
プレゼンのテクニック本と思って読み始めたので、
そんなふうに感じてしまうとは
意表をつかれた。

夜になって、
また繰り返し、聴いてしまった。




2011年10月8日 sat.
きのう、フィリップ・ワイズベッカーの
PARTS AND PIECES展 へ。
(ギャラリー・アートアンリミテッド、10月15日まで)

定規で引かれた線で描かれた
毛糸玉、スカート、お財布などなど。
直線的だけど、手のぬくもりを感じる。
シンプルだけど
(だから)
こんな表現もあるんだと
つくる
(描く)気持ちをかきたてられる展示でした。

ワイズベッカーさんは古いノートに
ドローイングを描き続けているそう。

その中から厳選された3冊が
ハモニカブックスから刊行されました。
古い紙の質感までもできるかぎり再現した作品集。
宝物にしたくなる美しさ。
展示を見たときの気分を持ち帰ることができました。

同時開催されているクラスカの展示では
またテイストの違った作品が展示されているとのこと。
行かなくては。


ワイズベッカーさんはギャラリーで、
本を買ってくださったお客さまに
定規を使って、
一人ひとり丁寧にサインをされていたそう。
目の前でそんな姿を見ることができたら、
涙腺がゆるんでしまうかも。わぉ!



2011年10月1日 sat.
大叔父
(祖父の弟)は今年101歳で、
地元では100歳を超えるただ一人の男性だそう。
素晴らしいっ。
(ちなみに100歳を超えた女性は10数人いらっしゃるそう)

「生まれた育った家に帰りたい」と、
先日、車椅子で、娘さんや介護のスタッフの方と一緒に
実家を訪ねてきてくれたそう。
そのときの写真を次兄がメールで送ってくれた。
(この心遣いがまた嬉しい)


肌つやつや。いい笑顔。
一緒に映っている父と母もよい笑顔。

大叔父は用意していた食事もたいらげ、
ビールもすすみ。
元気の底力、感じました。

祖父は60代で亡くなったので、
長寿の家系ともなんとも言えないけれど、
さて、わたくしたちはどうなるでしょう。

小食が健康にいいという話も
なるほどなるほどと思うのだけど、
健啖家というのもあっぱれ、
気持ちのよいものですね。



2011年9月26日 mon.
仕事のかたわら、
ある企業の新製品発表会の模様を
ユーストリームで聴く。

朝礼の校長先生か、はたまた国会の答弁か。
前振り長い!
だれか〜、
スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン
… 人々を惹きつける18の法則
を教えてあげて〜。
と、叫びたくなりました。
いや、事実、叫んだ。

ジョブズ

7月に読んだこの本。
人前でプレゼンするときのためだけでなく、
デザイン仕事の具体的な参考になる
箇所がひとつあって、
私にはとてもよかったです。

見せ方。
それには編集が大切ね。
と、とても単純なのだけど
響いたのでした。

「情熱」という直球な単語も素敵だった。
ジョブズが好きになってしまった夏。



2011年9月24日 sat.
敬愛するイラストレーター、
小迎祐美子さんのコミックエッセイ、
だいこくばしズム』出ました。

だいこくばしズム AERA-net で連載されていたときから
単行本になるのを楽しみにしていましたぞ〜


フリーのイラストレーターの実態に
ありますありますーと共感するところ多発。
(かいがいしいジェントリーなダーリンのお話にも
 
共感いたしました。いやいやアハアハ)

脊髄反射から繰り出されるような
テンションある笑いのツボ。
いつもながら、スバラシイです。
おもしろいです。

さて、先日までトップページにリンクしていました
月刊『化学』2011年8月号に掲載されたエッセイを
リンクのページに移動しました。

掲載後、読んでくださった方から
うれしい言葉、たくさんかけていただいて、
勇気づけられました。

リンクのページにも書いていますが、
ゆっくり(おそろしくゆっくり)続けている
科学のグッズ作りへの
ステイトメントのようなものでもあります。
また読んでいただけたら嬉しいです。



2011年9月19日 
mon.
残りの夏を味わいに、八ヶ岳に来ています。
(仕事も持ってきていますよ〜)

小淵沢周辺にはおいしいお店も多いので
食べに出かけたりもするけれど、
たいてい地元で採れた野菜を買って
ごはん作りしています。

地元のスーパーでおなじみの朝採れシメジは
お味噌汁の定番。
ダシをとらずとも
シメジそのものからよいダシが出て、
バターのようにこっくり豊かな味がするのです。

こちらに来てごはん作りしているといつも、
こうした日常の当たり前のことに
感謝したくなる気持ちがふつふつと。

ごはんというと、
先日、誘われて観に出かけた
ジブリの「コクリコ坂から」。

背景の絵の美しさを見たくて出かけたのですが、
その「どこだかわかる」風景も、
買い物して、ごはんを作って、みんなで食べる……
そんな日常のことが描かれてるところも
よかったです。
「おそうじ」という響きも。
最後のほう、夕方の街並みがあたたかくて、
じぃんとなった。

吉田秋生さんの鎌倉を舞台にした
海街diary』も大好きなマンガですが、
こちらもご当地もの。
たんたんとした日常の風景、
ごはんの話がさりげなく出てくるところも重なった。

ところで、てっきり昭和を懐かしむおじさま族が
客の主流と思っていたのですが、
平日の昼間、しかも偶然のレディスデーだったせいか、
若いお客さんがほとんどでびっくり。

若い人たちはこの映画をみて
どんなふうに感じるのかな。
聞いてみたくなった。
そんなに変わらないのかもしれないけれど。
ガリ版ってわかる?
とか気になるのでした。

それにしても、登場人物の女の子と男の子が気持ちよく、
「あの二人、結婚しちゃえー」
と、それこそおばちゃん発言してしまいました。



2011年9月15日 thu.
おととい、寄席デビューしました。
池袋演芸場、9月中席、夜の部へ。

4月の志の輔さん以来の落語。
あれは楽しかったと今でも思い出す。

毎夏恒例の、児童書作家の杉山亮さんが
小淵沢にあるご自宅の書斎で開いている
ものがたりライブへ出かけたとき、
杉山さんからこの
「9月中席、夜の部がおすすめ!」
と教えていただいたのでした。

こういう強力なおすすめ、初心者には嬉しいです。
広瀬和生さんの『この落語家を聴け!
(集英社文庫)
とりだして予習しつつ、
行ってまいりました。

5時開演とプログラムに書いてあったので、
その前にトイレへと席を離れていると、
アナウンスが始まり、前座が始まりました。
あれ、まだ10分前なのに。
わーわーわーすみませんと席に着く。
読めないわぁ、寄席って。

柳家さん喬さんの「ちりとてちん」が聴けて
うれしかったです。
流麗でした。

トリは柳亭市馬さん。
聴いてる間は印象が強くなかったのですが、
帰り道、あのふわっとしなやかな仕草と語り口が
じわじわとボディブローのように効いてきました。

この日、8人もの落語家さんの話を聴いたのですが、
(ネタに入る前振りの話)を聞いていると、
基本、落語家さんは皮肉屋なのかな?
という風情を感じたのですが、
市馬さんは珍しくそういう皮肉は似合わない人と感じました。

奇術に太神楽(曲芸)
そして林家正楽師匠の紙切り芸も、
ナマで見ると思ってた以上に楽しくて、
「わ〜」「すご〜い」と思わず声が出ましたの。



2011年9月10日 sat.
最近、仕事始めの朝の時間、
絵本や絵本にまつわる本を読んで
スタートすることにしています。

会社時代に本づくりを担当した
朝の連続小説
毎日5分の読みがたり(杉山亮編著、仮説社)
を思い出してのこと。

朝の連続小説

「朝の連続小説」
(略して「朝連」)というのは
毎朝、教室で、授業が始まる前に5分ほど
子どもたちにお話を読んであげるというもの。

先生が読んでくれるお話をみんなで聞くのは
ひとりで本を読んでいるときとはまた違った楽しさが
あるようなのです。
映画やお芝居を劇場で見ているときの
あのライブ感に近いのかもしれません。

毎日の短い時間の楽しみごと……
が端的に表れてる
このネーミングがまた秀逸ですね。
(ある小学校の先生が名づけられたものです)

「朝連をやると、
自分も子どもたちもリズムができて、
 気持ちよく一日がスタートできるの。
 まるで歯磨きの習慣みたい」

「朝連」を子どもたちと楽しんでいるという方から聞いた
こんな話を思い出して
私も朝を絵本から始めてみることにしたのでした。
ウォーミングアップに
豊かな時間がやってきて、
なかなかよい感じです。

今日は、松居直さんの『絵本のよろこび
(NHK出版)片手に
マリー・ホール・エッッの『もりのなか(福音館書店)

もりのなか

以前、友人に教えてもらって好きだった絵本でしたが、
改めてじっくりと。

おいしい朝ご飯のあと、
もうひとつの滋養がじんわり〜。
あしたの朝の時間がもう楽しみ。




2011年9月2日 fri.
8月31日の展覧会巡り、しめくくりは
山種美術館の「日本画どうぶつえん」。


最近、動物を描くのが楽しくて、
もっと描きたいと思っていたところ。
参考になりそうと出かけてみました。

日本画どうぶつえん


9月11日まで


奥村土牛さんのなにかつっかかるような瑞々しさ、
ファンになりました。
(ミュージアムショップでは土牛さんの「木蓮」の葉書を見つけました)

横山大観さんの「木兎」や
速水御舟さんの「鶴」……
描いているときの気持ちよいリズムまで伝わってくるようでした。

竹内栖鳳さんの「鴨雛」は
絵本にしたら、さぞかし素敵と思った。

いろんな作家の作品を集めた企画展より
ひとりの作家をまるごとどーんと受け止めるような
展示を見るのが好きではありましたが、
これは楽しかった。

わたしにとって
ふだん見る機会の少なかった
明治以降の日本画の
思いがけない楽しい入門にもなりました。

動物がテーマの夏休み企画ということもあってか
お子さんと一緒のお客さんも多かったですよ。
美術館が楽しみごとの場所に感じられて
ちょっとよい感じでした。
それもこれも
(日本画の作家さんにいつも以上に親しみ感じたのも)
動物パワーの効果なのかもかも?



2011年9月1日 thu.
週末の暴風雨予報を聞いて、
晴れ間のうちにと
きのうは集中してギャラリー巡り。

まずは表参道、
佐々木悟郎さんの cherished objects「小物の魅力」へ。

佐々木悟郎さん

ピンポイントギャラリー にて
9月10日まで


そして、大久保厚子さんの「sun」へ。

大久保厚子さん

HBギャラリー にて
8月31日まででした

ともに『イラストノート No.19 でのインタビュー記事が
印象的だったお二人。
大久保さんとはギャラリーでお目にかかれました。

もともと絵を見るのは好きだったけれど、
描く側になってみたい。
と、イラストレーターになるのが目的ではなく、
楽しみのため通い始めたイラストレーション青山塾で、
よい出会いに恵まれ、
イラストの仕事につながっていったというお話。
そんな中で自分の絵が変わっていく楽しさを感じていること。
ここでも心に残るお話がお聞きできました。

つづいて恵比寿へ。
いち丸さんの「ベルリン 熊のピクニック」へ。

いち丸さん

galerie Malle にて
9月4日まで


シルクスクリーンでの展示のうえに、
「ベルリン」「熊」「ピクニック」の響きに誘われ、
出かけてきました。

いち丸さんとお会いできて、
シルクスクリーンやベルリンのお話をお聞きできました。
ベルリンはどこか夏休みのような風情の街で、
現代美術を喜んでくれる人が多いという
日本とは違った土壌があるというお話は
とりわけ心に残りました。

まるで隣町へ出かけるように
「遊びにきてくださいね」と声かけてくださって、
ベルリンが一気に身近な街の気分に。

そのあと、山種美術館の「日本画どうぶつえん」へ。
                    (つづく)




2011年8月30日 tue.
夏は八ヶ岳と東京を行ったり来たり。
夏の高原の空気を知ってしまうと
できるかぎりこちらで過ごしたいと工面。

昨年、出先からでも仕事がスムーズに出来るよう
モバイル環境とノートパソコンをパワーアップ。
仕事用の資料もどっさり積み込んで出かけるのです。

とはいえ、仕事環境をまるごと持って行けるわけではないので、
多少の不便を感じないわけではありませんが、
冴えた空気(温度)は
ラフを落ち着いて考えたりするのには
かえってうってつけかもしれません。
なにより細胞が生き返るぅ、な感じがたまりません。

今年は節電の影響か、
いつもより高原に訪れる人が多いような気がします。
今の季節、あちこちのソバ畑で白い花が満開です。

そば畑




2011年8月20日 sat.
きのう、ピンポイントギャラリーのワークショップ、
絵詞作家・内田麟太郎さんの講演を聞きに行く。

言葉の感覚を磨きたいというのも
申し込んだ理由のひとつだったのだけど、
いろんな作家さん(絵を描く人)たちと
たくさんの絵本をつくってきた内田さんが
どんなふうに絵本づくりしてきたかも
聞きたかったことのひとつ。
具体的な制作のお話をいくつもお聞きすることができて、
とてもよかったです

それにしても、飄々と、ユーモア。

おいしいごはんを食べよう。
そう楽しく思うときみたいに、
たくさん描いて、たくさん美しいものを見よう。
ますますそんなふうに思った内田さんのお話でした。

ところで、会場の入口を間違えたことがきっかけで
偶然知り合えた方たちもいて、
それもまた楽しかったです。



2011年8月19日 fri.

きのう、フェリックス・ホフマン展へ。
(伊丹市立美術館、8月28日まで)

7月、八ヶ岳の小さな絵本美術館で見つけたチラシが
「これは見にいきたい」
と、こころ魅かれる美しさ。

 フェリックス・ホフマン展

この暑さ。
父と母の身体が心配になって、
思い立って兵庫の実家に陣中見舞いに帰った折り、
足をのばしてきました。

4人の子どもたちに向けてつくった手描き絵本。
旅先から子どもたちに宛てて描いた絵手紙。
至宝を感じる美しさでした。

近くにお住まいの方はよろしければ、ぜひ。

伊丹といえば空港。
そんなイメージが真っ先にありましたが、
駅を降りて、
美術館へ向かう道なりには
酒蔵の佇まいを生かした通りがきれいに整っていて、
時間があれば、少し散策したい気分でした。
江戸時代、酒造業が盛んだったという
歴史のある町だったのですね。
ぶらり途中下車はいいもんだ。




2011年8月6日 sat.
今日は、いちど訪ねたいと思っていた
美篶堂さんの長野にある工場の見学デー。
きのう八ヶ岳にやってきたところだったので、
少し足を伸ばして出かけてきました。

中央高速を走って、伊那のインターを出ると、
「美篶堂さんのふるさとにやってきたんだ〜」
と、じんわり。

大きな山並みに囲まれた穏やかな景色は
初めて訪れるのに
どこかで見たことあるような
ほっとする眺め。

工場に着くと、たくさんのお客さまで賑わっていて、
愛されてるな〜、美篶堂さん!

屋根裏図書室から
こんにちは。

美篶堂さんを通じて知り合った
長野在住のイラストレーターの大西秀美さんと
こちらで待ち合わ
せして、
工場見学のあと、大西さんのおうちへ。

気持ちのよいおうちで

こちらでの暮らしの話などをお聞きして、
観光スポットに出かけるのとはまた違った
あじわいある楽しい時間を過ごすことができました。

長野でたずねたかったところ、
会いたかった人、
一度にふたつの目的がはたせて
充実の小さな旅なのでした。



2011年7月29日 fri.
八ヶ岳にやってきたところ、
近くでフレデリック・バックさんの
アニメーション映画の上映イベントが。

涼しくなったら、
フレデリック・バック展
(東京都現代美術館、10月2日まで)に行こう!
と思っていたので、幸運。

「木を植えた男」と「クラック!」をみました。

ロッキングチェアがたどる運命を描いた
「クラック!」

セル画は
くもりガラスのような質感のセルに
色鉛筆で描かれているのだそう

絵本をみていて
映画の世界を感じることがときどきあるけれど、
バックさんのアニメーションは
まるで絵本のページをひらいていく感覚。
膨大な数の絵をひとりで描いているバックさん。
絵と、お話と、音楽がとけあっている世界でした。

八ヶ岳でみていると
映画の中の緑がことさらまぶしく感じられて
胸にくる。

展覧会に出かけるのがますます楽しみになりました。

 * バックさんの映画は神保町シアターでも上映中です。



2011年7月27日
 wed.
先週、デザイン学校時代の友人とランチ。
「職人になりたい」とかねてから話していた友人は
春に会社をやめて、
靴づくりの工房に通って手を動かす日々。

「石橋をたたいて渡らない」
以前、自分のことをそう話していたけれど、
タイミングがスィンとやってきたようで、
よけいなものがそぎおとされたような表情が
印象的でした。

学校時代、友人が制作していた課題を思いうかべ、
これからも美しい仕事をしていくのだと思う。
フリー話にも花が咲きました。

しばらく前、
フェイスブック
若き天才の野望』を読了。

デビッド・カークパトリック著
滑川海彦・高橋信夫訳
日経BP社

訳者の高橋さんは、会社時代のお客さま。
同じ時期に会社をやめて
フリーで新しい仕事を始めたので、
職種は違うけれど
フリー同期と親しく感じさせていただいてます。

フェイスブックとザッカーバーグに興味あったところに、
高橋さんが翻訳されたとお聞きして、
読む気が倍増。

ボリュームある本でしたが、
読みやすく、ゴンゴンと進みました。
13章の、広告の概念が変わっていくところは
とりわけ面白かったです。

そのあと、DVDで「ソーシャル・ネットワーク」を見る。
映画制作の際、
ザッカーバーグに取材を申し込んだところ断られたという話を聞いて、
それでも制作するんだ〜。
と、ちょっとびっくり。

映画を見たザッカーバーグの
「映画の中でキャストが着ているシャツやフリースは
僕が着ているものと同じだよ」
というコメントは
ふふふ。イカしてると思った。






2011年7月16日 sat.
ただいま発売中の
化学』2011年8月号(化学同人)にて
「科学をもっと身近なものに」という文章が掲載されています。

分子模型のポストカードこれこれの画像も
しっかり入れていただいてます。
書店さんなどでお見かけになったら、
どうぞご覧ください。
(『化学』のサイトからも中味がご覧になれます)

月刊『化学』

5月、『化学』の編集部の方から
巻頭エッセイの執筆の依頼をいただきました。
数年前、 科学者ポストカードや分子模型のカードを
お送りしたことがあったのを覚えてくださっていたのでした。

バリバリの専門誌(ひゃ〜)からのご依頼。
そのうえ、イラストやデザインではなく文章を。
しかも、何年か前は文章を依頼する側の仕事をしていたので、
新鮮な出来事でした。

専門家
(化学好き)とはまったく違う立場から
「科学について」「科学の楽しみ方」など
披露してほしいとのことでした。

分子模型のイラストも入れたいとのこと。
いつもは文字オンリーのページに初の試みだそう。
うれしいご提案の数々でした。


編集を担当してくださった杉坂恵子さんが
気持ちよくやりとりしてくださったので、
最初から最後まで安心して作業を進めることができました。

どんな仕事もそうだし、
自分が出版の仕事をしていたときもそう思っていたのだけど、
「編集者ってサービス業なんだ」と
改めて感じたのでした。

7月11日のところにも書いていますが、
グッズ制作のためにもちゃんと基本を勉強しよう!
そう思っていたのですが、
文章を書くというお仕事をいただいて、
ますますそう感じ、よい経験になりました。

新しい科学のポストカードを作ろう
と計画していたところに
よいタイミングに恵まれて、
今きています、化学が。わたしのところに。

しかし、自分がこんなに化学の本を楽しんで読むようになるとは。
ひとのイキオイってすんごいですね。
ドーパミンが〜。
でます〜。




2011年7月11日 mon.
わたくしの中に異変が。

今年の後半は科学のポストカードを作ろう。
年頭に、そう計画しておりました。

それに備え、
「分子ちゃん、かわいい〜」と言ってるだけでなく、
ちゃんと基本から勉強しよう。
と、『Newton別冊 完全図解周期表
第2版(ニュートンプレス)
を数日前に読み始めました。

これが入門者にもわかりやすい内容
(構成)で、
ワクワクしてきた。
化学のことが好きになりそう。親しみ持てそう。
そんなふうに感じている自分にも驚き&感動です。
わたしのために書かれたような本だー!
そう思ってしまうくらいです。

書かれている内容はこれまでに目にしたテキストと
大きく違いはないのかもしれないけれど、
「知りたい」というタイミングが
ことさらそう感じさせてくれるのかもしれません。

ますます原子・分子に親しみがわいて、
付録についていた周期表をふふふ。
と、眺めている自分にハッと驚く。
まるで、時刻表や地図好きの人が
それを眺めているときのよう?

と、周期表の見方、素晴らしさを
ガイドしてもらった本となりました。

今日から『化学の生い立ち』
(竹内敬人・山田圭一、大日本図書)
化学史の基本をたどっていきます。
化学
(ばけがく)、ずっと敬遠してたものなのに、
あれ? 楽しいぞ。

科学の法則はひとが発見してきたもの。
だから、あたたかく感じる、興味がもてるんだなって思います。
なんと素敵な夏でしょう。



2011年7月8日 fri.
沢田としきさんの絵本原画展へ。
八ヶ岳小さな絵本美術館・7月18日まで)

あの、夏の白い感じ。
あの、夏の突然の雨の感じ。
みさき(内田麟太郎文、佼成出版社)の原画が
心に残りました。
ラフスケッチを見ることができたのも嬉しかったです。

館内には絵本が自由に読めるコーナーもあり、
そのセレクトのバランスのよさというか、
相性がよかったのか
あれもこれもと手にとりたくなるものが並んでいて
楽しかったです。
時間があれば、もっと見ていたかった。

長新太さんの『つきよのかいじゅう』『へんてこ へんてこ』は
声を出して笑ってしまった。
あ〜。

ショップのコーナーでは
ハンス・フィッシャーのクリアファイルやポストカードもあって、
本もなのですが、そのセレクトがまた素敵だなと思った。
また絵本を眺めにたずねたい。
そんな気持ちになりました。

美術館を主宰されている
絵本作家・さとうわきこさんの絵が
道案内してくれました




2011年7月7日 thu.
おととい、眼科の定期検診へ。
視力検査では相変わらず下の方までよく見えて、
我ながらどこまでゆくの〜?
検査の係の方に「素晴らしいですね!」を連発されました。
父と母の遺伝子に感謝です。
(遠視の兆しかもしれないんですけどもっ)

(と歯)は一生もの。
なぜか小学生のころからそう自覚していて、
テレビは離れて見、
手元の暗いところでは本を読まないと、
心がけてきたタマモノとも思いたい。

ところで昨夏、新しくしたMac。
画面が大きくなって作業がすこぶる快適に。
でも、使っていた机がコンパクトだったので、
画面との距離が近づいて、
目と首の疲労も増えました。

おまけに同時に新しくしたペンタブレット
(パソコンで絵を描く道具)
サイズも大きくなったので、
これまた作業が快適になったものの
机からはみだし気味。

そこで先日、机を購入。
奥行きと幅が少し長くなって、
落ち着いて作業できそうです。

来年の定期検診も問題なく終えたいものです
(メラメラ〜)



2011年7月4日 mon.
河童で言うところの
お皿が干上がりそうな毎日です。
みなさま、どうぞこまめな水分補給を。

先日、1月に出産した友人が手紙をくれた。
そこにはbabyと宝物のような時間を
過ごしている日々が綴られていました。

9月から保育士の仕事を再開するとのこと。
そこで、ブドウ糖分子のTシャツを着て初出勤の日を迎えたい。
と、ご注文をいただきました。

Tシャツを買っていただくたび、いつも、
嬉しくて三回転ジャンプしたくなります。
それは絵やポストカードのときもおんなじ。
自分が好きなものを
自分以外の誰かが好きになってくださること、
いつも不思議で嬉しい気持ちに包まれます。

それは、お知り合いでも、お会いしたことのない方でも、
おぉ。と、嬉しくなるのですが、
友だちに「着たい」と思ってもらえるのは
これまた幸せな気持ちです。
しかも仕事を再開する日に選んでもらえるなんて、
光栄です。

友人にTシャツをお届けしたところ、
「かわいい! 9月1日まで待てない! もう着る
(笑)
と、これまたジャンプしたくなるお返事が。
もう着て!(笑)

ところで、分子模型って、
子どもたちにも人気あるようです。
以前、知人の赤ちゃんが
分子模型が写っている写真を見て、
喜んで手をのばして
写真にキス!したのに遭遇。

あの、くっきりとしたシンプルな色や形。
ブルーナさんの絵本が愛されていることと
どこか共通点があるのでは……?
と、勝手に仮説をたてています。

友だちがbabyさんにTシャツを見せたところ、
数秒間じーっと見つめて、
そのまま満面の笑みになって、
すぐ手を伸ばして分子をさわりにきてくれたんですって。
こちらまで満面の笑みになりました。

かわいいぞ、かわいいぞ。babyさん&分子ちゃん。




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